今となっては日本を代表するアーティストいっても過言ではない米津玄師さん。
そんな米津玄師さんですがどちらかというとポジティブな楽曲というよりは少しダークな楽曲が多いですよね。
過去にハチというボカロPとして活動していた時の楽曲は闇深ソングとして当時から人気がありました。今ではこういった闇深ソングはあまり聞くことができないですよね。
個人的にはまたこういうかなり攻めた楽曲も作って欲しいと思っています。
今回はそんなハチ時代の楽曲「リンネ」の歌詞の意味についてお伝えしていきたいと思います。
ハチ(米津玄師)「リンネ」ってどんな曲??
米津玄師さんが本人名義で活動する前にボカロPとして活動していたという経歴があるのはご存知でしょうか?
現在ではハチとしての活動は見られませんが、今の米津玄師さんの楽曲よりもかなり尖ったものが多いです。
「リンネ」も2010年7月21日にハチ名義で発表した楽曲です。
コンピCD『EXIT TUNES PRESENTS Supernova 3』、『EXIT TUNES PRESENTS Vocalonation』に収録されています。
タイトルにもなっている「リンネ」とは輪廻という漢字に変換することが出来ます。
この言葉を見て思う言葉というは輪廻転成ではないでしょうか。
輪廻転成とは簡単にいうと魂が生まれ変わることです。
このタイトルである「リンネ」が歌詞とどう関係してくるのでしょうか。
ハチ(米津玄師)「リンネ」のPVはある??
このイラストはハチである米津玄師さん自身が手がけています。
赤い背景に黒髪の女の子が自分の首を締めている絵が印象的です。
基本的に動きはありませんが、背景で歌詞が綴られていきます。
よく見ると下にカミソリの歯を置いているようにも見えます。
自分で自分の首を締めていることもあり自傷願望があるのかもしれません。
ハチ(米津玄師)「リンネ」の歌詞の意味とは??自殺する女の子の話??
「環状線の曲。別れのドロドロとしたものをかいた」という「リンネ」の歌詞の意味はどのような世界観があるのでしょうか。
黒い山羊が呟いた
「白線よりお下がりよ
鈍色電車通り去って」隣りで猫が問い掛けた
「アナタは何処に向かうんだい
ここらも直に死んじまって」
黒い山羊とというのは駅員さんのこと。
言葉はそのままの意味で白線の前に行くと危険というアナウンスをしている様子です。
山羊は悪魔の象徴でもあり死を考えている主人公にとってはそう見えたのかもしれません。
隣の猫というのは知人か友人、はたまた全く知らない第3者なのかもしれません。
ただ猫なのでそこまで関心があるという訳ではない印象を受けます。
「あなたはこれからどこへ行くのかい?もうすぐ日も暮れるよ。」
主人公の思いつめた表情をみた人が声をかけたのでしょう。
赤の手首携えて
私一人 ふわり根無し草
錆びた水を飲み込んで
次の駅
赤い手首とはリストカットをした後の手首にことで、
錆びた水というのはリストカットをした後にでる血をなめている様子が思い浮かびます。
根無し草とは『根が地中におりていない草。浮き草。』という意味があり、
地に足がついていない様子。
自殺を止められてしまったため、次の駅へ向かいます。
またどうか どうか愛を
帰りの電車は何処にも無いわ
教えてダアリン ダアリン ねえダアリン
声が聞こえたような気がした
ここまで主人公を追い詰めているのはなんなのでしょうか。
それはこの部分で確かになっているようです。
もう一度愛して欲しい、なんで別れてしまったのか。
主人公の女の子は振られてしまったことによるショックで自殺しようとしているのでしょう。
帰りの電車がないというのはあの世への片道切符ということ。
もし自分が死んだら思い出してくれるかな?というメンヘラ的な要素があります。
枯れた花は咲いた
「感情がない、感情がない、
心は憂い夕を吐いて」
枯れた花というのは元彼のこと。
このカッコ部分は元彼の言葉だと思います。
「感情がない」というのは主人公の女の子へ対する愛情がなくなってしまったこと。
心が辛く憂鬱になってしまい、もう冷めてしまったという表現だと思います。
蝉の泣いて堕ちる頃
電線が裂いた赤の下
立入禁止 蹴っ飛ばして
猛り影がドロドロと零れ出す
時期は夏が終わり秋に差し掛かる頃。
夕日に電線が張り巡らされているということで上を向いているのでしょう。
立ち入り禁止ということは先程までの状況から照らし合わせると、
線路内に入ったと思われます。
主人公の中にあるネガティブな感情を止めることができずに溢れ出します。
「見えない」と泣いて泣いて
私の想いを探しているわ
教えてダアリン ダアリン ねえダアリン
鳴らぬ電話の命は何処へ
「見えない」というのは元彼から言われた言葉ではないでしょうか。
何を考えているのかわからないとでも言われたのかもしれません。
なんでそんな風に思われたのか、
自分自身でもわからず迷走しています。
鳴らぬ電話とは元彼との連絡がとれなくなってしまったこと。
「見えない」という意味を知りたく電話をかけるものの、
なんで電話に出てくれないのかという嘆く姿を表しているのだと思います。
茹る茹る環状線
ここには無い ここに終点は無い
左 左 右で鳴る
踏切りの音 カンカラリンドウ
茹る環状線というのは、主人公の巡り巡る心模様でしょう。
また環状線というのは山手線のことかもしれません。
ぐるぐると回る電車と自分の行き場のない気持ちをかけている。
踏切の音が響き渡ります。
カラスは言う カラスは言う
「あの頃にはきっと戻れないぜ」
「君はもう大人になってしまった」
「カラスが鳴くと人が死ぬ」という言葉もある通り、死を連想されます。
またカラスは口うるさい周りの人という意味でも使われることがあります。
「君はもう大人になってしまった」というのは妊娠してしまったことを表しているのかもしれません。
妊娠の事実を知ってしまった彼が主人公から逃げるように連絡が取れなくなり、
周りの人が「彼と復縁することはもう無理だ」と言われてしまっている様子だと捉えます。
またどうか どうか愛を
終わらない輪廻を
千切っておくれ
自分の感情に正直になるべきなのか、子供のことを思って生きるべきなのか、
彼からの愛を求めながらも自分ではどうすることもできない心をどうにかしたい。
そんな主人公の辛い気持ちがヒシヒシと伝わってきます。
さよならダアリン ダアリン ねえダアリン
あの日私は大人になった絶えず想う 二人一人
暮れ落ちた言葉は取り返せずに
さよならダアリン ダアリン ねえダアリン
クルクル回る環状線を
「一人憐れに歩めや少女」
「さよなら」という言葉は死ぬことを決意したようにも、彼と別れてしまって事実を受け入れて子供のために生きていくと決意したとも捉えることができます。
元彼のことを常に考えてしまう。
妊娠しているから2人だけど、まだ生まれていないから1人。
妊娠した事実を話さなかったら彼は去らなかったのだろうか。
伝えてしまった言葉は元に戻ることはありません。
自殺を図ろうとしても死ねないことを繰り返すといった、
タイトルの「リンネ(輪廻)」と繋がっていると思います。
ハチ(米津玄師)「リンネ」歌詞の意味を考察!!自殺をしようとするメンヘラの話?まとめ
いかがだったでしょうか。
米津玄師さんのボカロ時代の楽曲「リンネ」の歌詞についてお伝えしていきました。
まだ未熟な時期だからこそこういった考えなしな行動が主人公を追い詰めていってしまったのかもしれません。
今ではここまで攻めた歌詞を書くことは見られませんので、
ものすごく闇を抱えている時期だったのかもしれませんね。
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