米津玄師さんの「Flamingo」という曲はご存知ですか??
昔ながらの言葉がたくさん出てきて独特なメロディーが印象的な曲となっています。
今回はそんな米津玄師さんの「Flamingo」についてお伝えしていきたいと思います。
米津玄師「Flamingo」ってどんな曲??
「Flamingo」は2018年10月31日に発売された米津玄師さんのメジャー9枚目のシングルです。
米津玄師さんは「Flamingo」を「民謡ファンク」と言っており演歌や沖縄の民謡を意識してできた遊び心溢れる楽曲にしたようです。
米津玄師さんはこの「Flamingo」に対して「万人受けはしない曲かもしれない」と言っていましたが、確かに癖が強く中毒性が高い曲となっています。
youtubeでもこんなマニアックな曲調になっているのにも関わらず1億再生は軽く越えています。
米津玄師さんの需要の多さがわかりますね。
随所に笑い声や話し声、話し声などのサンプボイスが入っており初めて聞いた時にはビビったことを覚えていますw
「Flamingo」がソニーのイヤホンのCMに起用
水の中でも聞けるアクティブワイヤレスイヤフォン「WF-SP900」の、
CMにタイアップもされている「Flamingo」です。
服装は本来のMVとは違いますが、
MV同様にキレッキレのダンスを披露していますね。
米津玄師さん本人が出演した初めてのCMにもなります。
CMが米津玄師さんのプロモーションになっているのか?ってくらい美しいですよね!!
米津玄師「Flamingo」のMVが意味することとは??
「Lemon」の時と同様に今回の「Flamingo」のMVも山田智和監督が担当しています。
米津玄師さんのダンスと妖艶な雰囲気が特徴的なMVですね。
異国情緒溢れる場所で薄暗い駐車場を米津玄師さんがふらふらと歩き回っていきます。
これは米津玄師さんの今までの人生を表現したものになっているのではないかと感じました。
それでは「Flamingo」の歌詞の意味を考察していきます。
米津玄師「Flamingo」の歌詞の意味は??
歌詞が昔の言葉や表現を使っていたりするので意味が難しいですが、一つ一つ理解していくとどういった意味があるのかを理解できたような気がします。
米津玄師さんの自伝ということで解釈を進めていきたいと思います。
宵闇に 爪弾き 悲しみに雨曝し 花曇り
枯れた街 にべもなし 侘しげに鼻垂らし へらへらり
歌い出しから米津玄師さんの世界観に引き込まれてしまうような、
早速日本古来の言葉遊びが登場します。
普段ではあまり聞くことがなくなった言葉を知っているのはさすが米津玄師さん。
いきなり聞いたこともない言葉に意味を理解するのが難解ですね。
それぞれの言葉の意味です。
”宵闇”は『宵のうち月が出なくて暗いこと。その時間。ゆうやみ。』という意味。
”爪弾き”は『嫌悪・排斥すること。非難すること。』という意味。
”雨曝し”は『雨が降りかかるままに、ほうっておくこと。』
”花曇り”は『桜の咲く季節の、うっすらと雲がかかるような天気のこと。 春先の薄曇りのことを表す』という意味。
このことから一節は「月が出ていない暗い時間に嫌悪感を抱いており、悲しみで雨にうたれるような放心状態で心が曇っている様子」ということになります。
次の”にべもなし”は『愛想のないという意味』があります。
『枯れた街 にべもなし 侘しげに鼻垂らし へらへらり』は、
『そんな日には街の風景が枯れて無愛想に見え、感傷的になり気力を失っている』という解釈ができます。
非常に悲壮感が漂う感じが伝わってきますね。
笑えないこのチンケな泥仕合 唐紅の髪飾り あらましき恋敵
触りたいベルベットのまなじりに 薄ら寒い笑みに
まずは言葉の意味から、
チンケ….最低であるさま
泥仕合….互いに相手の悪事をばらしたり、あげあしを取ったりして、醜い争い方をすること。そのような争い。
あらましき….荒く激しい。荒々しい。
ベルベット….西洋由来の織物。柔らかく滑らか。
まなじり….目じり
薄ら寒い….肌がひんやりする程度に、やや寒い。
女性=唐紅の髪飾り
というとになり、女性のことを言っているフレーズということがわかります。
チンケと言いながらも相手のことを悪く言ってしまう自分自身を笑えないようです。
本当にくだらないと思えるのであれば笑ってスルーすることができるはずです。
唐紅の髪飾りをしている女性に対し恋心を抱いていることで、恋敵に対し対抗心をむき出しにしている様子が思い浮かびます。
ベルベットのような柔らかく滑らかな目じりは恋してる相手の女性。
薄ら寒い笑みは恋敵の不気味な笑顔のことでしょう。
バチバチのバトルの予感ですね。
あなたフラミンゴ 鮮やかなフラミンゴ 踊るまま
ふらふら笑ってもう帰らない
寂しさと嫉妬ばっか残して
毎度あり 次はもっと大事にして
フラミンゴは唐紅の髪飾りをしている女性のことを言っているのだと思います。
フラミンゴは幸せの象徴でもあります。
『あなた』のことが自分にとって幸せの象徴であり、妖艶な彼女の魅力に誰しもが翻弄され酔いしれています。
恋敵が多いのは彼女の姿が魅力的すぎるからで、
そんな主人公は彼女の魅力に惹きつけられた一人に過ぎません。
傷つくとわかっていながらも彼女の魅力から離れることはできず、
彼女に対して心がこっちに向いていないことに寂しさと誰にでも魅力的に映ってしまう彼女に、
嫉妬している様子っが目に浮かびます。
「毎度あり 次はもっと大事にして」は彼女が主人公に対してそっけない態度をとっている描写です。
御目通り 有難し 闇雲に舞い上がり 上滑り
虚仮威し 口遊み 狼狽に軽はずみ 阿保晒し
御目通り…貴人にお目にかかること
上滑り…表面しか見ずに軽々しく振舞うこと
虚仮威し…見え透いた脅し
狼狽…うろたえ騒ぐこと。あわてふためくこと。
彼女の姿を一目見ることに感謝し、
その姿を見ただけで気持ちが舞い上がってしまい、
嘘をついたり見栄を張ったりしたしょうもない振る舞いしかできません。
会えるだけで喜んでしまい恋に盲目になってしまい自分をよく見せようとしている主人公ですね。
しかしそんな主人公の振る舞いを見透かすような彼女。
全てを見透かされていると感じた主人公は、
舞い上がってしまっていた自分に恥ずかしさを感じています。
なんとなく遊郭のような絵が浮かびました。
愛おしいその声だけ聴いていたい 半端に稼いだ泡銭 タカリ出す昼鳶
下らないこのステージで光るのは あなただけでもいい
泡銭…悪銭。特に悪事や博打で手にしたお金。
昼鳶…昼間、人家に忍び込み金品をさらう盗人。
彼女の声を聞けるだけでいい、
彼女に対してその存在があるだけでいいという主人公の心情が読み取れます。
ろくな仕事をしていない主人公なのでしょう。
ふらふらと日銭を稼ぐ仕事をし、なんとなく生きている主人公。
くだらないステージと世界を罵りながら、
『自分の世界で輝くのはあなたの存在だけ』という、彼女に対する深い愛を感じます。
それはフラミンゴ 恐ろしやフラミンゴ はにかんだ
ふわふわ浮かんでもうさいなら
そりゃないね もっとちゃんと話そうぜ
畜生め 吐いた唾も飲まないで
再びサビです。
『それは』とは彼女のことを指します。
微笑しながら素っ気なく主人公を振ってしまう彼女に恐ろしさすら感じています。
まだ諦めきれない主人公は「もっとちゃんと話そう」と食い下がりますが、
そんなことは御構い無しに彼女は捨て台詞を吐いて去っていってしまう。
「畜生め」という言葉から自分はこんなにも彼女のことを愛しているのに、
何も思っていない彼女への気持ちが愛から憎しみに変わってしまったのでしょう。
樹雨に打たれて 鼻垂らし あたしは右手に猫じゃらし
今日日この程度じゃ騙せない 狭間で彷徨う永久に
地獄の閻魔に申し入り あの子を見受けておくんなまし
酔いどれ張り子の物語 やったれ死ぬまで猿芝居
今日日(きょうび)…今頃。
永久…「とこしえ」。意味はそのまま。
猿芝居…すぐに見透かされるような浅はかな企み。
ここで「あたし」というワードが出てくることから視点が女性になっています。
雨に打たれている彼女は、男性たちを翻弄しながらも心は孤独なのでしょう。
猫じゃらしで猫と遊ぶように男性との恋愛も手のひらで転がし偽りの温もりを手に入れてきました。
ですが、そんなことでは本当に大事な物を手に入れることができない、
自分の心を騙すことはできず、答えが見つからず葛藤している彼女。
「おくんなまし」というのは「廓言葉」と呼ばれる江戸時代の遊郭の間で使われていた言葉です。
地獄の閻魔というのは遊女の店主であり、「あらましき恋敵」は遊郭のお客さん、「次はもっと大事にして」というのはあしらわれてしまったという描写も素直に受け取ることができます。
米津玄師「Flamingo」の歌詞の意味は??フラミンゴとは花魁のこと??ソニーイヤホンCM曲 まとめ
いかがだったでしょうか??
「Flamingo」の歌詞の意味とCMについてなどをお伝えしていきました。
私が解釈した「Flamingo」は「花魁とそのお客」という結論に至りました。
そうすると昔ながらの言葉を使っていることにもしっくりきます。
フラミンゴ=花魁
フラミンゴは最初から美しいピンク色ではなく、もともとは白やグレーをしています。
地味な鳥なのですが、フラミンゴが食べる食べ物の中に含まれる色素が美しいピンクを作っています。
花魁も最初は普通の女性だったけれども、美貌で身も心も覆ってしまったのでしょう。
妖艶で美しい「Flamingo」の世界観。
あなたはどう感じましたか??
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。
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