ドラマ「イノセンス〜冤罪弁護士〜」の主題歌「白日」が大ヒットし、
デビューから間も無くMステや紅白歌合戦、数々のCMタイアップなど飛ぶ鳥を落とす勢いで人気急上昇中のジャパニーズロックバンド界の次世代を担う4人組ロックバンド・KingGnu。
どこか退廃的でありながら先鋭的でもあり、
遊び心に溢れるKingGnuが作り出す音楽は聴く人に中毒性を与えます。
今回はKingGnu の「壇上」の歌詞の意味や読み方、タイトルに込められた想いについてお伝えしていきたいと思います。
KingGnu「壇上」ってどんな曲??
「壇上」は2020年1月15日に発売されたKingGnuメジャー2枚目のアルバム「CEREMONY」の11曲目に収録されている楽曲です。
もともと「壇上」はアルバムに収録予定ではなかったものの、
タイアップ曲ばかりで薄っぺらいアルバムに感じてしまったメンバーがアルバム全体の流れをよくする為に急遽発売1週間前に製作された楽曲です。
常田大希さんがメインボーカルを務める曲は今までにもありましたが、
全編に渡って常田大希さんが歌うのはKingGnuとしては初めてではないでしょうか?
壮大なバラード曲で哀愁漂う楽曲となっています。
KingGnu「壇上」の読み方は?タイトルに込められた想いは??
タイトルの「壇上」は「だんじょう」と読みます。
壇上とは『演壇・教壇などの上。』という意味があります。
アルバムタイトルが「CEREMONY」で開会式から始まり閉会式で終わり、
「壇上」は閉会式の前の楽曲となっていますので、講演会場にあるような演壇の上でありがたいことを話しているイメージが浮かびました。
その内容はこれまでKingGnuとして駆け抜けてきたことについて語っているような、、、(妄想)
「壇上」を作詞作曲するにあたって常田大希さんは、
「紅白を最後に解散したいなと思って書き始めたらすぐできた。」とインタビューでコメントしています。
もしもKingGnuが解散してしまうことを考えて作ったんだなぁと思いながら聴いてみると、
グッとくるものがありますね!!
メンバーの井口理さんもオールナイトニッポンのラジオにて「壇上」についてコメントしています。
https://twitter.com/Rei_gnu_mp/status/1217906487424475136?s=20
KingGnu「壇上」の歌詞の意味は??
それでは常田大希さんがいうようにKingGnuが解散に追い詰められたことを想像しながら、KingGnu「壇上」の歌詞の意味を考察していきたいと思います。
叶いやしない
願いばかりが積もっていく
大人になったんだな
ピアノの音でさえ胸に染みるぜ
KingGnuが本当にしたいこと。
それは純粋に音楽に没頭してアーティストとしての表現をしていきたいということなのではないでしょうか?
自分たちを取り巻く環境が売れるに連れて激変していき、
なかなか思うように活動することができなくなってきてしまった。
身近にあったピアノの音でさえ懐かしく感じるほど、
宣伝、広告だったりと音楽以外の活動で忙しくなってしまった。
「大人になったんだな」という歌詞の中に、
それが売れるということなのはわかっているというのを込めているかもしれません。
君はすっかり
変わってしまったけど
俺はまだここにずっといるんだ
汚れた部屋だけを残して
ここでいう『君』とはリスナーや周りの環境のことなのかもしれません。
自分を取り巻く周りの環境が巡るめく変わっていき、
音楽以外のこともしないといけなくなってしまっていってる。
もてはやされれるようになり昔とすっかり変わってしまった。
しかしKingGnuは昔と変わらずずっと同じ姿勢でいる。
「汚れた部屋」というのは売れても昔と変わらないことであり、
音楽に対してがむしゃらにやっていきたいという姿勢ではないでしょうか。
ちっぽけな夢に囚われたままで
売り払う魂も残っちゃいないけど
君のすべては俺のすべてさ
なんて言葉は過去のもの
今ならこの身さえ差し出すよ
売れることを目標にしてきたけれども、
本当に自分たちの中で大切に思っていることまで犠牲にしてしまった。
君=リスナー
自分たちのことを理解してくれる、聞いてくれる人たちのために作っていた楽曲。
仕方なしに制作していかなければならない状況になってしまい、
もしもあの時の純粋に音楽を楽しんで入れる時に戻れるなら「この身まで差し出す」という悲痛な願いが伝わります。
音楽をやらされているという環境は自分たちを追い込んでしまう行為です。
KingGnuの「Prayer X」がその状況に似ていると思います。
何も知らなかった自分を
羨ましく思うかい?
君を失望させてまで
欲しがったのは何故
何もかもを手に入れた
つもりでいたけど
もう十分でしょう
もう終わりにしよう
ただただ音楽が楽しかったあの頃。
売れるということがどういうことなのか知らなかったことが、今では羨ましく感じるか?
と元に戻れない今の状況になってしまったことを悔いているのでしょう。
リスナーがKingGnuのこんなやらされているような楽曲を聞きたくないと思わせてしまうほど、
手に入れたかったものとはなんなのでしょうか。
周りを傷つけてまで求めていたものへ近づいていたはずなのに、
今となってはその夢や目標が正しかったことなのかすらわからなくなってしまった。
こんなはずじゃなかった。これ以上裏切り続けることが続くならもういっそ終わりにしてしまった方がマシだ。と追い込まれた状況です。
目に見えるものなんて
世界のほんの一部でしかないんだ
今ならそう思えるよ
今までは自分の世界が全てだと思っていたけれども、
自分が思っていることなんて世界から見たらほんの一部でしかない。
戻ることができなくなった今の状況ならそれが痛いほどわかります。
本当に泣きたい時に限って
誰も気づいちゃくれないよな
人知れず涙を流す日もある
世間の目は厳しく、弱みを見せたりするとバッシングを受けたりします。
本当に傷ついている時でも自分たちの素直な気持ちを出せず、
誰にも見られない時に辛く苦しい思いを心の奥底にしまっていきます。
本当は誰かに気づいて欲しいのに、、、
履きなれた靴で出かけよう
靴音を高らかに響かせながら
決して足跡を消さないで
いつでも辿れば
君の元に帰れるように
新品の靴ではなく履きなれた靴。
これは昔と変わらない気持ちで進んでいきたいという気持ちのあらわれです。
生きていれば回り道をしてしまうことだってあります。
しかし本質がなんなのかを忘れてしまってはいけません。
1番大切なものが何かを知って、自分たちの軸がブレないように、元の道を辿ればそこに大切なものがまた思い出せるように。と決意します。
そばにいて欲しいんだ、どんな未来でも
譲れぬものだけを胸に歩いていくんだ
自分の身の丈を知り、それでも
背けずに見つめられるかい?
骨までずぶ濡れの明日さえも
信じられるかい?
過去の目標としていた売れることだったりお金持ちになることだったり、
そんなことよりも自分たちのことを大切に思ってくれる人がいてくれるありがたさ、音楽を遊んで楽しむというスタイルを貫く。
地位や名声を捨ててまで貫く覚悟はあるか?
その先がどん底に落とされて辛く苦しい未来が待っていようと進む覚悟はあるか?
自分を鼓舞するかのように覚悟を問います。
最終列車はもう行ってしまったけれど
この真夜中を一緒に歩いてくれるかい?
何時間かかってもいいんだ
ゆっくりでいい
この足跡を辿って
確かな足取りで帰ろうよ
「最終列車はもう行ってしまった」というのは、
メジャーやメディアへの出演などの音楽の出世街道から外れてしまったこと。
何もなくなってしまった後でも、
KingGnuと一緒に進んでいってくれるかい?
外れてしまったレールから元の純粋に何がしたかったという時まで戻り、
もう君を裏切ったりはしないから。
自分たちの本当に大切なものがなんだったのかを噛み締め進んでいきます。
KingGnu「壇上」歌詞の意味は??読み方は?解散を意識して作った楽曲!?まとめ
いかがだったでしょうか??
KingGnuの「壇上」の歌詞の意味や読み方についてお伝えしていきました。
解散をイメージして作ったという「壇上」ですが、
もしこんな未来が待ち受けているのであれば潔く解散しよう、
そして自分たちの信じた大切なものを胸に進んでいくという切なくも決意を感じるような楽曲でした。
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